人外不思議物語

こんにちは!無事演芸会も終演いたしました!

そのお話もしたいのですが、告知していたので、先日のお仕事中に起きた不思議なお話をば!上手く語れるかわかりませんが、、、

先日あづまやさんのお手伝いでパン屋さんの宣伝をしながら新小岩の町を周っておりました。

あれはお昼ご飯の後の15時頃かなぁ。人の流れがピークを過ぎた時間帯は商店街から少し外れた民家を周る事が多いんです。

演奏しながら歩いてますと、とある一軒家の一階のベランダから、突然ニョキッ!と、背の高いインド系のタンクトップ男子が登場!!

みると兜の形に折り途中みたいな新聞を逆さに持っている。

これにはチンドン屋もビックリ!!ホント、急に生えて来た感じ!!そして彼はあくまでも新聞読んでる風をアピール。

いやいや無理あるでしょー!?読んでないっしょ!?気になったんだよね?しかし決して目を合わせない!視線の先は新聞を貫く!!

まぁ、似た様な事はたまにあるし、思春期の男子ってなかなか声かけたりしないものだもんね。OK、じゃあもとい!!進みまーす♪♪

♪テントトスッテントントン♪私がチンドン太鼓で先頭でしたので、演奏し終えて振り返り、後ろのメンバーに話しかけようとすると、、

あれ??

30m位後ろにさっきの男の子の姿!タンクトップに短パンにサンダルと、いや、流石に秋よ!?寒いっしょ!?ははぁ〜ん。これはお家から飛び出して追いかけて来たんだな。

歩く▶︎振り向く(距離は縮まらず) ×3

突然少年が猛ダッシュで走り出す!!私達を追い抜いて、40m先までの全力疾走!!ピタと止まり、振り向き、曲がる。視界から消える。

あー、バレてる事に耐えられなくなっちゃったんだな。チラチラ見ちゃって悪い事したな。思春期の子はセンシティブだものね。

でも私には確信があったのです。

彼はきっとぐるっと大周りして、また私たちの背後から現れるであろうと、、、野生の感。

丁度、楽器を置いて少し休憩したい頃合いでしたので、駐車場の柵などを利用して座り、メンバーと先程の少年の事で話は盛り上がる。

「手足長かったねー。」「進撃の巨人。」「全力疾走って久しぶりにみたな。」などなど

そして私の確信をみんなにも話す「彼は必ずまた現れる!その時は、好井、捕獲します!」

あぁいう拗れちゃってる子をみると、気になって気になって、開門したくなる、これは私の癖(へき)だと思う。燃えてくるわけ!!

その時、猫の鳴き声が!?「にゃ〜お」こ、、、これは、もしや、、、あの男の子では!?私も返事をする「みゃ〜お」自分で言うのも何だけど、猫の鳴き声は得意なのである。

しばし猫で会話、、、

と、「あ〜あ〜」ん!?カラス!?

そこで足立親方「コレも彼だな。」「いや、流石にカラスは本物でしょう!?」

と、「おぅっ!おぅっ!」

オ、、、オットセイ!?マジか!?!?ざわめくメンバー

彼はコンタクトを取りたがっている!!燃える好井の使命感!!立ち上がるとやはり!!彼の姿が見えるじゃあ〜りませんかっっ!!

近づこうした瞬間、スッと見知らぬ通りすがりのマダムに話しかけられる「あら?珍しい!チンドン屋さん!?」「あ、、、はい。そうなんです。」タイミング〜!!!マダムと話しながら視線は少年を追うけれど通りすぎてしまう。

あるよねー、そういう事!!くー!(>人<;)!

そろそろ出発しますか!あの子ったら急に動物の鳴き声で語りかけてくるなんて、もしかして日本語喋れないのかもしれないな。まだ日本に馴染んでないのかしら。などなど妄想族な私。

さーってやってこー!!って演奏始めたら

スッと少年がフレームイン!!!

ひゃっ!!!(°▽°)!!!

おじけづくな私!!さぁ、開門タイム!!

「もしかしてさっき猫の鳴き声やってた?」

「うん。カラスも。」カラスもか〜い

「オットセイも。」てか日本語ペラペラか〜い

聞くところによると、彼は現在中学2年生。小学校低学年の頃から動物の鳴き声をマネしていると言う話を流暢な日本語で語ってくれた。

私は、動物ものまねの芸人という道も有ると話し、別れ際にパン屋さんのチラシを渡した。

なんて、、、

なんて新鮮な出会いだったのだろう、、、

日本語でもインド語でもなく、そもそも人間の言語ではなく、猫の鳴き声から始まったコミュニュケーション、、、なんじゃこりゃ!?!?

私は、遥か昔に見た気がする、どこかの山岳民族が、遠くの山の部族と、姿は見えないけれど歌声(ホーメイだったかも)でやりとりをし、恋に落ちて結婚する。というドキュメンタリーを思い出していた。

極め付け

チンドン屋の長いお仕事も残り30分で終了の頃。商店街で演奏していたら、パリッと白いシャツできめたあの少年が我々の前を通り過ぎ、颯爽と駅に向かって歩いて行ったのでした!!

きっとパン屋さんにも寄ってくれたはず。あの子はきっとそういう人間だと思うの。

いつか、ふらっと立ち寄った新宿末広亭で、動物ものまねの寄席芸人、江戸家猫咖喱として出演する彼に再会したいなぁ。